投稿

8月, 2020の投稿を表示しています

田中正人「哲学用語図鑑」

○題名:「哲学用語図鑑」 ○著者:田中 正人 ○出版:プレジデント社 ○難易度:2(5段階) ○推薦度:5(5段階) ○内容紹介 ・西洋哲学の歴史において、重要な役割を果たした哲学者と哲学用語について、意味や語源、具体例や典拠となる文献などをイラストとともに紹介する入門書。 ○書評 ・古代ギリシアから現代まで、代表的な西洋哲学の流れを概観するには非常に便利な入門書。 ・この本を参考に、気になった哲学者や用語について入門書や解説書を探したり、哲学カフェのテーマを決めたり等の使い方が良いと思われる。

堀江剛「ソクラティク・ダイアローグ」

堀江剛「ソクラティク・ダイアローグ」 ○題名:「ソクラティク・ダイアローグ 対話の哲学に向けて」 ○著者:堀江 剛 ○出版:大阪大学出版会 ○難易度:4(5段階) ○推薦度:5(5段階) ○内容紹介 ・少人数による哲学対話ワークショップ、ソクラティク・ダイアローグを解説書。そのルールや過程の考察だけでなく、具体的な事例も紹介されている。 ○書評 ・「哲学カフェ」の運営方法は、自由度の高低で様々なやり方があるが、ルールや段階だけでなく、運営役の役割についても詳細に決められた「ソクラティック・ダイアローグ」のやり方は、哲学カフェとしてだけでなく、討論の方法としても面白いと思われる。 ・「哲学対話」における探求過程とその所産である思考結果を、ニクラス・ルーマンの社会システム理論であるオートポイエーシス・システムの観点から分析しているのも、個人的には非常に興味深かった。

鷲田清一他「哲学カフェのつくりかた」

○題名:「哲学カフェのつくりかた」 ○著者:鷲田 清一 他 ○出版:大阪大学出版会 ○難易度:4(5段階) ○推薦度:5(5段階) ○内容紹介 ・日本に「哲学カフェ」を紹介した大阪大学臨床哲学研究室を中心に、日本で哲学カフェを始められた経緯や様々な哲学カフェの実践活動についての報告。 ○書評 ・日本で「哲学カフェ」が始められた経緯を知りたければ、まずはこの本を読むのがお勧め。 ・典型的な哲学カフェ以外に、場所や参加者が異なる実践例、映画や芸術作品を使った哲学カフェの取り組み等も紹介されているので、「哲学カフェ」について概観したい人には是非読んで欲しい1冊。

マルク・ソーテ「ソクラテスのカフェ」

○題名:「ソクラテスのカフェ」 ○原題:“Un café pour Socrate” ○著者:マルク・ソーテ ○訳者:堀内ゆかり ○出版:紀伊国屋書店 ○難易度:3(5段階) ○推薦度:4(5段階) ○内容紹介 ・「哲学カフェ」の創始者ともされるフランスの哲学者マルク・ソーテが、パリのカフェで普通の人々を相手に哲学を語る場を定期的に開催し始めた経緯と、様々な哲学の実践活動についての報告。 ○書評 ・「哲学カフェ」や「哲学相談」と呼ばれる「哲学実践」を、マルク・ソーテの実践活動を具体例として簡潔に紹介されているので、入門書として適している。 ・原著“Un café pour Socrate”の前半部分の抄訳で、後半部分は「ソクラテスのカフェ2」で訳出されているが、「哲学カフェ」について知りたければ、この1冊を読むだけで十分。