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第21回哲学カフェ参加募集 テーマ:「承認」とは?

○日時:9月17日(土)13:00~14:00 ○場所:南海高野線堺東駅周辺のカフェ ○申込:9月16日(金)20:00までに、主催者まで連絡。 ○集合:9月17日(土)12:45、南海高野線堺東駅改札前(北野田方面側) ※1北野田方面の改札は、改札内に551の蓬莱とビアードパパの売店が、改札を出て直ぐの所に、ノムラクリーニングの窓口とアンスリーというコンビニがあります。 ※2天下茶屋方面の改札は、改札内には何もなく、改札を出て直ぐの所に、三井住友銀行のATMと高島屋の入口があります。天下茶屋方面で降りた場合、そのまま高島屋に入り、道なりに真っすぐ進み、もう一つの出口から出ると、左手に北野田方面の改札が見えます。 ○目印:緑の本(河野哲也「ゼロからはじめる哲学対話」) ○費用:参加費無料。ただし、カフェでの飲食代は自己負担でお願いします。 〇備考:蔓延防止措置や緊急事態宣言等が発令された場合は、オンライン開催に変更となります。 ○テーマ:「『承認』とは?」 ○参加条件 1 哲学に興味のあること。(専門知識や学習歴は不問) 2 「対話を通した探求」という方法論に同意すること。 3 特定の立場を正統と見なしたり、他者に強制したりしないこと。 ○ルール 1 自分の意見は、分かりやすく、簡潔に発言する。 2 他人の意見は、きちんと聞いてから、質問や意見をする。 3 対話を聞くだけの参加も認め、発言は強制しない。

第20回哲学カフェ活動報告 テーマ:「嫉妬」とは?

○日時:2022年8月20日(土)13:00~14:00 ○場所:「Cafe伊太利庵堺東店」 ○参加者 淡野(40代男性) Hさん(20代男性) Tさん(30代男性) Kさん(30代女性) ウルフさん(50代男性) ○テーマ:「嫉妬」とは? ●「嫉妬」を巡る議論 ・哲学において、体系的に感情について議論したのはアリストテレスです。彼は「弁論術」において色々な感情について論じています。彼によれば、「妬み」とは「他人の善についての悲しみ」と定義されます。 ・話を分かりやすくするために、彼の議論を私なりに単純化するとこういうことです。普通、自分に良いことがあれば喜び、悪いことがあれば悲しみます。そして、自分の家族や友人に良いことがあれば喜び、悪いことがあれば悲しみます。この親しい人に悪いことがあれば起こる悲しみを「憐み」と定義します。そして、「嫉み」というのはこの反対、親しくない人に良いことがあれば起こる悲しみだということです。 ・この定義は直観的に分かりやすく、色々と使いやすいので、アリストテレスのこの「嫉み」の定義は、その後の哲学において強い影響力を持ちました。中世のトマス・アクィナスは「悪について」でこの定義を引用して「嫉妬」について論じています。近代のデカルトは「情念論」で直接の引用こそしていませんが、ほぼ同様の議論をしています。 ・「嫉妬」と言えば、ニーチェの「ルサンチマン」が有名です。しかし、彼の議論は「嫉妬」そのものと言うよりは、敵に対しては、良いことがあれば悲しみ、悪いことがあれば喜ぶという「感情の転倒」を前提に、倒錯した価値観が創設されたという仮説とその仮説に基づいた道徳の歴史が主題です。その意味で、「嫉妬」そのものを扱っているとは言い難いというのが私の印象です。 ・では、皆さんはどういう切り口で「嫉妬」を扱ってみたいでしょうか? ●「競争心」と「嫉妬」 ・私は「嫉妬」は人間の成長や文化の発展にとって重要な感情だと考えています。何故なら、人が努力したり、他人と違うことをやってみようとしたりするのは、嫉妬が原動力になっているからです。 ・アドラーの「劣等感」もそういう考え方に違いと思います。「劣等感」を自己成長の原動力とする考え方ですね。 ・実は、アリストテレスも「弁論術」で「競争心」をほぼ同じようなものとして論じています...