第7回哲学カフェ活動報告 テーマ:「直観」とは?

○日時:2021年5月15日(土)13:00~14:00

○場所:オンライン開催

○参加者
淡野(40代男性)

Mさん(20代男性)

Tさん(30代男性)

ウルフさん(50代男性)

○テーマ:「直観」とは?

●「直観」の定義

・思考を介さない判断。

・個人の経験の集大成である瞬時の判断。

・生物学的な基盤に基づく本能的判断と個人の経験や教育に基づく文化的判断。

●直観と思考

・「直観」とは、「思考」を媒介しない判断を指すと伝統的には考えられてきた。

・「直観」が短時間で行われる即座の判断であることは否定しないが、「思考」が媒介しないというのは違うと思う。生物学的な無条件反射を除き、人間の判断には何らかの形で「思考」が介在していると考える。

・「直観」の後に行われる「正当化するための思考」とは別に、「直観を引き起こす瞬時の思考」があるのではないか。

●本能と経験

・一方で、「好悪」や「快・不快」に代表されるような判断は「本能的な直観」と呼べるし、それらの直観には思考の媒介は少ないと考えられる。他方で、「美醜」や「善悪」に代表されるような判断は「経験的な直観」と呼べるし、それらの判断は文化や教育の影響、即ち、思考の媒介が多いと考えるべきではないか。

・理念型として一方に「本能的な直観」を、他方に「経験的な直観」を配置できることは可能ではあるだろうが、実際の「直観」は曖昧なグラデーションとして存在していると考える。

・道徳心理学の研究によれば、人生経験の少ない子供でもフリーライダーに嫌悪を感じるらしいので、生物としての人間という種に、ある程度の道徳性があると言えるかもしれない。

・あらゆる「思考」に「感情」や「本能」が絡むと考えるので、そもそも「直観」を「本能」や「経験」に分けるというカテゴリー分けそのものに疑念を感じる。

●超感覚と予測

・過去の経験に基づかない「不可思議な認知」という意味での「直観」というのもあると思う。私自身に経験はないが、単なる勘や偶然では説明できない「未来予測」を行う人間を何人か知っているので。

・通常の五感だけでは説明し難い知覚に基づく天候予測や方向感覚等もある種の「直観」と呼べると思う。

・「第一印象」に基づく信用できる/信用できない等の判断もある種の「直観」であると考える。

○今後の方針

・次回開催予定:6月19日(土)13:00~14:00

緊急事態宣言が解除されれば、堺東駅で開催。継続であれば、オンライン開催。

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