第1回哲学カフェ活動報告 テーマ:「対話」とは?
○日時:2020年11月14日(土)13:00~14:00
○場所:「喫茶店スイス」本店
○参加者
淡野(40代男性)
Mさん(20代男性)
Kさん(20代女性)
ウルフさん(50代男性)
○テーマ:対話とは?
●コミュニケーションと言語
・対話を含めたコミュニケーションは、言語に基づくと考える傾向にある。しかし、広義に考えるならば、戦争や商売等もコミュニケーションに含まれるし、言語に基づかない様々な行為も対象になる。
・今回の哲学カフェでは、狭義のコミュニケーションに限定し、主に言語的コミュニケーションとそれに付随するものを取り扱うことにする。
●対話と比較する類似概念
口論:自分の主張を押し付けるコミュニケーションを行うもの。
対話:相手の主張や価値観にも開かれているコミュニケーションを行うもの。
会話:関係を維持するために当たり障りのない表面的コミュニケーションを行うもの。
対話:自分や相手の主張や価値観等を探究する深いコミュニケーションを行うもの。
討論:主張の是非を決めるために、陣営に分かれてコミュニケーションを行うもの。
対話:問いを深めるために、共同でコミュニケーションを行うもの。
●対話の前提
・価値観を互いにある程度共有していないと、対話が成立しない。
・信頼感を互いにある程度抱いていないと、対話は始まらない。
・価値観の共有や信頼感の醸成には、相手の主張や価値観を互いに尊重するという合意が必要になる。
・哲学カフェという場は、それらの価値観の共有や信頼感の醸成を暗黙の前提としており、参加表明は暗黙の合意と等しいと考えられる。
●聞くことと話すこと
・聞くことよりも、話すことをより選好する傾向が人間にはある。
・多くの場合、個々人は勝手に自分の話をしているだけで、誰も相手の話を聞いていない。
対話は、意図的に聞くことの割合を高めることで、話すことと聞くことのバランスを取ることで成立する。
聞くことと話すことのバランスが崩れると、場や人格も揺らいでしまうことがある。
●言語と非言語(「空気」)・対話の成立条件は、言語的コミュニケーションだけとは言い難い。
・オンラインの交流会や読書会等の継続が困難なのは、実際の対面でしか伝わらない非言語的コミュニケーションが重要な役割を果たしている。
・「空気」と呼ばれる「場や他者の存在から感じられる非言語的なもの」がコミュニケーションに大きな影響を与えている。
○雑談
・コロナの影響で、対話に対する需要そのものは高まっている。しかし、必ずしも哲学カフェという形式ではない。
・信頼感の醸成や対人距離の短縮のために、占いのような形式や手段は普通に思われているよりも有効。
・音楽のライブのように、コミュニケーションやパフォーマンスにとって、臨場感≒「場や他者の存在から感じられる非言語的なもの」は非常に重要である。極論するならば、「三密」と呼ばれる場の共有と密接な対人交流は必須条件と言える。
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