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第3回哲学カフェ活動報告 テーマ:「危機」とは?

○日時:2021年1月16日(土)13:00~14:30 ○場所:オンライン開催(LINEグループ通話) ○参加者 淡野(40代男性) Mさん(20代男性) Kさん(30代女性) ウルフさん(50代男性) ○テーマ:「危機」とは? ●危機のイメージ ・日常が脅かされるもの ・個人というよりは社会の存続に関わるもの。 ・危険性はあるが、変化や成長の機会ともなるもの。 ●「日常⇔非日常」 ・自分の生活や習慣が維持できなくなること。 ・生活基盤となる社会条件が変化すること。 ・古い日常から新しい日常へ移行する途上とも言える。 ●「危機⇔機会」 ・自分ではどうしようもないものが危機で、自分が能動的に何かするのが機会。 ・客観的に危機や機会を線引きするのは難しいのではないか。本人の主体性ややる気次第で危機を機会に変えることが出来る場合もある。 ・価値観や経験、使える資源によっても、同じ条件が危機や機会と異なる形で経験されることになる。年齢や階層で反応や対応が分かれる原因はそこにあるのかもしれない。 ・経験や資源の少ない若年層にとっては、時間の浪費や損失と感じられる可能性が高い。本人の主体性ややる気にも限界があるのではないか。 ●「自由⇔強権」 ・新型感染症という今回の事例に限れば、時限的な強権発動が有効なのは明らかで、個人の自由や私権の制限は必要と言えるのではないか。 ・現代の民主制や自由主義、法の支配を前提とするなら、憲法改正や時限立法等の手続きが必要なため、強権発動の有効性が明らかでも、利害調整や合意形成はかなりの困難となる。 ○雑談 ・「危機を通じて成長する」という発想は、ヘーゲルの弁証法や社会ダーウィニズム等、色々な系譜が影響している。 ・「災害等を運命として受容する」という発想は、ストア哲学をはじめ、古代の哲学・宗教において重要なテーマであり、「神義論」という護教論でも盛んに議論された。 ○今後の方針 ・オフライン哲学カフェ参加希望者に限定するなら、オンライン参加を認める。 ・オフライン哲学カフェ開催の可否は、当該月の第一週中に緊急事態宣言が解除されるかどうかを主な判断基準とする。 ・次回開催予定:2月13日(土)13:00~14:30